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加藤 篤志; 向井田 恭子
Proceedings of 2019 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2019) (Internet), 10 Pages, 2019/05
革新技術に採用による建設費の削減を図った日本の先進ナトリウム冷却高速炉について、東京電力福島事故後の安全対策強化を図った概念を構築するとともに、その建設費への影響を評価したものである。加えて、商用フェーズにおける建設費について、他の公開文献で得られる実績値や評価地を元に、安全対策による建設品増加を考慮しても、軽水炉に比肩する経済性を確保できる可能性があることを示すものである。
加藤 篤志; 早船 浩樹; 小竹 庄司*
Nuclear Engineering and Design, 280, p.586 - 597, 2014/12
被引用回数:4 パーセンタイル:30.92(Nuclear Science & Technology)JSFRでは、建設費削減のために2ループシステム、高クロム鋼の採用による配管短縮等の革新技術を採用している。これらの新規技術のコスト評価のため、新たなボトムアップ手法のコスト評価手法を構築した。これには、材料の選択、製造工程の考慮など革新技術のコスト評価を可能にする工夫がなされている。評価の結果、革新技術の採用、規模の経済性効果、習熟効果、共用化効果などに期待することで、軽水炉に比肩し得る経済性を達成できる可能性があることを示された。
武藤 康; 國富 一彦
火力原子力発電, 52(10), p.1279 - 1286, 2001/10
発電技術の将来展望として、高温ガス炉ガスタービン発電システムに関する研究開発の動向,技術的成立性と開発課題,安全性と運転特性,核燃料の有効利用と放射性廃棄物低減,経済性及び将来展望につき解説した。技術的成立性に関しては、ブロック型高温ガス炉が大容量化し易い点でペブル型よりも優れていること、ガスタービンシステムの選択肢(インテグラル型と分離型,立置きと横置き,単軸と多軸)にかかわる技術課題と選定結果につき記した。核燃料の有効利用と放射性廃棄物低減に関しては、軽水炉に比べて高燃焼度を達成できることと高い熱効率のために、非常に有利な特性が得られることを解説した。経済性については高温発電における算定結果に基づき、経済性においても軽水炉よりも優れていることを述べた。最後に将来展望として熱効率向上の可能性と国際協力の重要性につき記した。
立松 研二; 田中 洋司*; 佐藤 治
JAERI-Research 2001-014, 25 Pages, 2001/03
耐用年均等化発電原価計算法を用いて代表的なプルトニウム利用炉の発電原価を計算し、プルトニウムリサイクル利用の経済性について分析を行った。その結果、想定した前提条件の下で、プルトニウム利用炉の発電原価は、現行の地層ウランを用いた濃縮ウラン軽水炉に比べて割高であり、経済性を向上させるために以下の改善が必要であるとの所見を得た。FBRに関しては、建設費の削減及び燃焼度100GW/t以上を達成すること、全MOX炉及び低減速スペクトル炉(RMWR)に関しては、高燃焼度化による燃料装荷量の削減を行うことである。特に、RMWRに関しては燃焼度70GW/tの炉心が実現できれば、現行の濃縮ウラン軽水炉に近い経済性が期待できる。
住友金属鉱山*
JNC TJ6420 2000-005, 109 Pages, 2000/07
核燃料サイクル開発機構人形峠環境技術センターで発生するウランを含むフッ化カルシウム澱物からウランを除去し、フッ素を安定化させるプロセスについて、塩酸系処理プロセス及び硝酸系処理プロセスにおける物質収支、建設費及び操業費の比較検討を行った。物質収支について、2次廃棄物の発生量を比較すると、硝酸系処理プロセス工程-3が最も少なく、次いで酸素系処理プロセス、硝酸系処理プロセス、硝酸系処理プロセス工程2、同工程-1の順であった。建設費は、塩酸系処理プロセスが最も安く、次いで硝酸系処理プロセス工程-3、同工程-2動向停-1の順であった。操業費は、硝酸系処理プロセス工程-3塩酸系処理プロセス工程-2、同工程-1の順であった。さらに、殿物を直接乾燥し、減容化するプロセスについても同様の評価を行った。直接乾燥・減容化処理プロセスは、低コストで減容できるという利点があるが、ウランを分離していないため、将来その必要性が発生した際には、ウラン分離費用が新たに必要となる。
久保田 健一; 川崎 信史; 梅津 陽一郎; 赤津 実*; 笠井 重夫; 此村 守; 一宮 正和
JNC TN9400 2000-063, 221 Pages, 2000/06
電力・エネルギの利用形態の多様化、供給地の分散化等の要求に適用しやすい「多目的小型炉」について、過去の小型炉の文献調査を行って高速炉での可能性を検討した。また、モジュール化することで習熟効果の早期達成による経済性向上が期待されることから、基幹電源として廉価な初期投資額に魅力がある「中小型モジュール炉」の可能性を検討した。その結果をまとめると次のようになる。(1)多目的小型炉(a)多目的小型炉の出力規模を10MWe150MWeとすると、大規模なコジェネ、比較的大きな島嶼用電源、中規模都市の電源、淡水化電源(ダム建設の代替え含む)及び中小規模の船舶用動力炉と幅広いニーズ(市場)の可能性がある。(b)多目的小型炉の要件としては受動的機能を備えるとともに燃料交換頻度を極力少なく(長寿命炉心)、保守・交換機会を局限して運転員の負担軽減することが求められる。燃料交換頻度を極力少なくするための長寿命炉心は、FBRの特長が活かせる。この事は、海外市場を視野にすると核不拡散の観点からも重要な要件となる。(c)我が国で検討されているNa冷却の4S炉(50MWe)、鉛-Bi冷却4S型炉(52MWe)及びHeガス冷却PBMR型炉(100MWe)並びに米国で検討されているNERIプロジェクトの鉛-Bi冷却ENHS炉(50MWe)及びANLからの公募概念の鉛-Bi冷却炉(約100MWe)等の高速炉設計について分析し、実用化戦略調査研究での多目的小型炉の設計要求条件を検討した。(2)中小型モジュール炉(a)複数基の原子炉モジュールの総発電量が3200MWeの中小型モジュール炉のプラント建設費が、大型炉ツインプラントの設計目標である建設費20万円/kWe(30003200MWe)と匹敵競合するためには、単基モジュール炉の出力が800MWeでは初号モジュール26万円/kWe、400MWeでは28万円/kWe、200MWeでは29万円/kWe以下を夫々目標とする必要がある。(b)SPRISM(400MWe)と4S型(200MWe)の設計を分析した結果、複数のNSSS構成のモジュール化は、遮蔽、炉容器、熱交換器等の必須機器の増加による物量増加が大きく、物量的に大型炉と競合するには中小型炉の特徴を活かしたさらなる合理化が必要と考えられる。
紙谷 正仁; 小島 久雄
PNC TN8410 97-220, 33 Pages, 1997/12
動燃では、PUREX法をベースとした低除染再処理と簡易な燃料製造法からなる「先進湿式MOX」の概念を提案している。これは再処理/燃料製造/炉の設計境界条件を大幅に合理化あるいは変更し、湿式MOXサイクルを金属燃料サイクル並の簡素なサイクルに変更しようという構想である。この概念では、核燃料物質を低除染でリサイクルすることで抜本的な再処理の簡素化を行う。これに伴って燃料製造工程も遠隔保守セル構造となることから、再処理・燃料製造を一体化した施設内に配置し、廃液処理設備やユーティリティ等を共有することで設備合理化を図る。本報告は、こうした基本コンセプトのもとに施設概念を構築し、建設費の評価を行った結果をまとめたものである。建設費の評価は、現行技術で建設した場合の「現行プラント」、現在継続されているR&Dを反映し、現行の高除染サイクル技術を高度化した場合の「基準プラント」、先進湿式MOXの概念を採用した場合の「先進プラント」の各ケースについて行った。その結果、現行プラント(処理能力;50/y)の建設費を1した場合、基準プラント(50/y)、先進プラント(100t/y及び50/y)の建設費は、それぞれ0.60,0.66,0.50と評価された。
浅野 闘一*
PNC TJ1211 97-004, 101 Pages, 1997/03
高レベル放射性廃棄物及びTRU廃棄物の地層処分の技術開発において、核種の化学特性及び核種移行の挙動評価は重要な課題である。評価の対象となる核種には酸化還元雰囲気に鋭敏なものが多く、また想定される深部地質環境は、還元性雰囲気が支配的であるといわれている。本施設は、こうした条件の下で放射性核種の化学形態・溶解度、人工バリア及び天然バリア中の放射性核種の吸着、拡散挙動、放射線照射、コロイド、微生物、有機物の影響等のデータを取得する施設である。本設計では、平成7年度に実施した基本設計の結果に基づき、本施設としての目的、機能、安全性、経済性を十分考慮して試験計画及びそこで必要となる試験設備の詳細設計を行った。そして試験の実施に必要な雰囲気制御機能を有するグローブボックス設備並びに分析設備等の内装設備の詳細設計を行った。また、こうした諸設備を用いて試験を実施するために必要な付帯設備の詳細仕様を固めると共に、主要機器の配置、建家との取合設計、安全設計、人員計画の作成及び建設費の積算を行った。
林 秀行; 一宮 正和; 永沼 正行
PNC TN9410 96-062, 186 Pages, 1996/02
水素化ジルコニウム添加によりドップラー係数を強化したスペクトル調整窒化物燃料炉心を採用した130万kWe級大型FBRプラント概念を構築した。炉心設計においては、水素化ジルコニウムの添加割合を最適化することにより、径ブランケット層数1層の条件で増殖比1.2を満足できた。また、炉心径の縮小により原子炉構造設計への負担が軽減された。炉心安全性については、流量喪失スクラム失敗事象(ULOF)及び過出力スクラム失敗事象(UTOP)に対しても炉心固有の反応度特性のみで冷却材沸騰を防止できており、固有安全炉心と呼べるレベルにまで安全性が向上されている。また、ヘッドアクセスループ型炉に特有の部位についての過渡時熱応力、地震時変位及び流量急減時の炉心支持板変位等を評価してプラントの健全性を総合的に確認した。主要設備物量から建設コストの予測を行った結果、同じ出力の軽水炉を100とした時に、本大型FBRプラントの建設コストは130140であることが示された。
管理部工務課
PNC TN9440 93-022, 370 Pages, 1993/10
本資料は、建設工事(本社及び現地工事)及び工務課が所掌するユーティリティ設備(電気、給排水、ボイラ、給排気等)の運転、保守に関する実績と記録についてとりまとめたものである。各施設の運転データ、保守、更新の記録をできる限り図表にして見やすい方法にした。また 、建設工事に関しては、工事の記録に加えて建設費の低減等に役立てることができるようにした。 主な内容は、次のとおり。 1) 各年度の運転データが比較できるようにフォーマットを統一した。 2) 運転データは、項目ごとに評価を行った。 3) 保守点検費は、項目ごとに評価を加え、次年度に生かせるようにした。4) 建設工事は、建設費、工程等をとおして新たな設計に役立てることができるようにした。5) 近況の情報をコラム調に掲載した。本資料は、運転、保守の実際、運転技術の高度化や安全性についてQAの立場で活用できるように作成した。
管理部 工務課*
PNC TN9440 92-017, 435 Pages, 1992/10
本資料は、建設工事(本社及び現地工事)及び工務課が所掌するユーティリティ設備(電気、給排水、ボイラ、給排気等)の運転、保守に関する実績と記録についてとりまとめたものである。各施設のデータ、保守、更新の記録をできる限り図表にして見やすい方法にした。また、建設工事に関しては、工事の記録に加えて建設費の低減等に役立てることができるようにした。主な内容は次のとおり。各年度の運転データが比較できるようにホーマットを統一した。運転データは、項目ごとに評価を行った。保守点検費は、項目ごとに評価を加え、次年度に生かせるようにした。建設工事は、建設費、工程等をとおして新たな設計に役立てることができるようにした。近況の情報をコラム調に掲載した。本資料は、運転、保守の実際、運転技術の高度化や安全性についてQAの立場で活用できるように作成した。
管理部工務課
PNC TN9440 91-018, 232 Pages, 1991/10
本資料は、管理部工務課が所掌するユーティリティー設備(電気、給排水、ボイラ、給排気等)の運転、保守及び建設工事(本社及び現地工事)に関する実績と記録について成果としてとりまとめたものである。各施設の運転データ、保守、更新の記録を出来る限り図表にして見やすい方法にした。また、建設工事に関しては、工事の記録に加えて建設費や建設コストに役立てることができるようにした。主な内容は次のとおり。1各年度の運転データが比較できるようにホーマットを統一した。2運転データは、項目事に評価を行った。3保守点検費は、項目ごとに評価を加え次年度に生かせるようにした。4建設工事は、建設費、工程等をとおして新たな設計に役立てることができるようにした。5建設や運転に直接関係してないものでも記述した。本資料は、運転、保守の実際、運転技術の高度化や安全性についてQAの立場で活用できるように作成した。
伊藤 正彦
PNC TN9440 91-010, 45 Pages, 1991/07
LWRより優れたFBRの実用化を2020年代から2030年代とした場合,2010年代に実用化の見通しを実証する必要がある。このため解決しなければならない課題は,建設費削減の要因として使用済み燃料貯蔵方式の合理化,二次配管系へのベーローズの採用,電気信号系統への多重伝送方式の適用など8項目がある。1988年度までの設計研究の成果から,建設費は軽水炉比の1.2倍の見通しを得ている。実用炉では,0.8から0.9倍を目標として,高性能燃料の開発,高性能大型炉心の開発など10項目に及ぶ開発課題を解決するため,もんじゅの活用,常陽の照射能力の向上,新技術の実証,二次系の削除プラントへの展開,合理的安全理論確立のための安全性試験炉の建設などの計画を進めている。
山崎 純*; 関 貞雄*; 福田 五郎*
PNC TJ9409 91-001, 164 Pages, 1991/02
動力炉・核燃料開発事業団大洗工学センターで発生する高線量固体廃棄物は,現在23重のステンレス製の缶に密封収納後,日本原子力研究所大洗工学研究所廃棄物処理場の高レベル固体廃棄物貯蔵施設に保管されている。しかしこの施設は,現在の貯蔵量と今後の発生量から推定すると平成8年ごろ満杯となるため,既貯蔵廃棄物の減容等により貯蔵能力の拡大化を図る必要がある。本報告書はこれを受けて,現在保管中の高線量固体廃棄物,あるいは今後発生する廃棄物の量,性状等を調査予測を行い,処理量に見合った合理的処理プロセス等に係わる設計調査を行い,その結果をまとめたものである。特に本設計調査では発生源から送られてくる固体廃棄物の減容処理の効率化等に重点をおいた検討を行い運転性,保守性,安全性,開発度,経済性等の面も加味した検討を行った。
not registered
PNC TJ9349 88-001VOL1, 188 Pages, 1988/12
標記報告書は,我が国および米国における軽水炉,重水炉などの各炉型の建設費および運転費ならびに各炉型に該当する核燃料サイクルの各工程の単価および発電原価について現状値と将来目標値について調査した。調査対象の炉型としては,軽水炉,プルサーマル,高転換軽水炉,重水炉,HTGR,FBRの6炉型である。核燃料サイクルの工程としては,ウラン価格,プルトニウム価格,濃縮,転換,燃料製造,新燃料輸送,原子炉(建設費,運転費),使用済燃料輸送,再処理,廃棄物処理・処分,核燃料サイクル費および発電単価である。
山口 義文
PNC TN1410 97-025, 53 Pages, 1988/03
我が国に適合した高レベル放射性固化体の地層処分の基本概念、地層施設の基本構想を早急に確立することが緊要の課題となっている。本報告書は、地域社会に容認され、地域開発と結びついた地層施設のあり方について調査を行ない、我が国の高レベル放射性固化体の対策の一つとして管理型地層施設の考え方を提示したものである。すなわち、将来の技術革新、状況の変化を考慮し、選択の余地をより多く残し、かつ既存技術を用いて安全な方法で固化体を地層に貯蔵し、研究開発の成果を段階的に取り入れる柔軟な対応をとる方策である。また本報告書では、地層施設の建設・操業費を試算し、同施設から地域社会への波及効果について考察した。
吉田 浩; 藤根 幸雄; 清水 徳; 斎藤 恵一朗; 大内 操; 水林 博; 岩田 功*; 成瀬 雄二
JAERI-M 8494, 291 Pages, 1979/10
再処理工場廃ガス処理を目的とした多孔質隔膜法によるクリプトン放出低減化プラントの概念設計を行った。即ち、2分割型拡散筒からなるHertz型カスケードを中心とした排ガス前処理系、第1カスケード系、貯蔵系、建家などを含むシステム全体の仕様(システム構成、エンジニアリングフローシート、主要構成機器の諸元、プラントレイアウト、建家、遮蔽、支援設備)および運転方法を明らかにし、種々の条件下におけるプラントの建設費および操業費を推定した。この結果、本法が技術的にも経済的にも液化蒸留法および溶媒吸収法に遜色のないことが明らかになった。
加藤 篤志; 内田 昌人*
no journal, ,
650MWe級のタンク型ナトリウム冷却高速炉(以下、タンク型SFR)について、プラント概念検討から得られる詳細なプラント物量を基に建設費を評価した。本稿では、タンク型SFRの特徴と建設費の関係を分析し、2021年の発電コスト検証ワーキンググループにおける軽水炉の発電原価との比較を試みる。